オーロラ ストーリーズ

自然のままのオーロラが見たい
光害のないユーコンのツンドラ地帯で

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オーロラのブレイクアップ

トゥームストーン準州立公園のツンドラ地帯にオーロラが輝く。9月の初めは紅葉で人気のある場所だが、日の長い夏が終わって、夜にオーロラが見られる季節の始まりでもある。凍っていない湖や池にはオーロラの光が映る。

23時半ぐらいからうっすらと見え始めたオーロラは、最初は真北を頂点に、北東から北西へと虹のようなアーチになって現れた。緑から赤へのグラデーションは、まさにオーロラの虹といってもいいような色あいだ。

そして深夜の3時ごろに、そのアーチがだんだんと広がっていく。オーロラのブレイクアップだ。オーロラのアーチは東から西へと連なり、それは天頂をまたぐように繋がる。そして激しく動き出す。カーテンのように広がったかと思えば、こんどはダンスするかのように動く。ただただ圧倒されながら、夢中になってシャッターを次々に切る。

そしてブレイクアップが終わると、元の静かな星空と静粛が戻ってくる。ブレイクアップの時には意識していなかった、周りの水の流れの音や、風でそよぐ植物の音などが聞こえてくる。

自然のままのオーロラが見たい
光害のないユーコンのツンドラ地帯で
  1. オーロラのブレイクアップ
  2. 自然って一緒に見る人数で感じかたが変わる
  3. できることなら光害がないオーロラが見たい
  4. トゥームストーンでオーロラが見たい
  5. トゥームストーンでのキャンプ生活
  6. 「晴れてくれ、晴れてくれ」
  7. 撮影の準備を抜かりなく
  8. 最高のオーロラが現れた

著者プロフィール

小原玲 (動物写真家)

1961年東京都生まれ。群馬県立前橋高校在学中に「第3回高校生フォトグランプリ」(旺文社)のグランプリを受賞したことから写真家を志す。茨城大学人文学部卒業後、写真プロダクションを経て、フリーランスの報道写真家になる。LIFE、TIME、Newsweek、ParisMatch、ASIAWEEKなど世界中の雑誌で活躍する。